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2002年9月13


 

AIXTRON 独自のOVPDプロセスの詳細を明らかに
膜厚均一性は±1%以内、材料利用率は50%以上

 独AIXTRONは、本誌の取材に対し有機ELディスプレイ用OVPD(Organic Vaper Phase Deposition)プロセスを詳細を明らかにした。チャンバ全体をファーネスにしてゾーンによって正確に温度をコントロールすることで、異なる有機材料を連続蒸着してもコンタミネーションが発生しないようにした。有機材料の膜厚均一性は±1%以内、材料利用率は50%以上だという。

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2002年9月12


 

有機ELDのアルカリ蒸着工程に必須ツールが登場
アルカリの蒸着レートが測定可能なLUXTRONの原子吸光レートモニター

 有機ELディスプレイのアルカリドーピング層やアルカリバッファ層蒸着工程で静かなブームを呼んでいるツールがある。米LUXTRON(国内販売代理:アールデック)の原子吸光式レートモニター「ATOMICAS」で、コンベンショナルな水晶振動計では測定が困難だったアルカリ金属の蒸着レートを正確に測定できる。
 この結果、電子輸送材料とアルカリ金属を共蒸着するアルカリドーピング層形成工程では、アルカリ金属の蒸着比率をモニタリングしリアルタイムでフィードバックすることができるという。

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2002年9月11


 

シャープ 大型LCDテレビ工場の亀山工場に着工
1500×1800mmマザーガラスを採用

 シャープは、三重県亀山市で「シャープ亀山工場」の建設に着工した。03年5月に建屋が完成、04年5月から大型TFT-LCDモジュール・テレビの量産を開始する。投資額は約1000億円。

 亀山工場は敷地面積約33万m2に建設。建屋は地上5階建てで、延床面積は約24万1200m2に達する。LCD工場とテレビセット工場などからなり、前者は30型ワイドパネルが8面取りできる1500×1800mm基板対応a-Si TFT-LCDラインを導入する。投入能力は1万5000枚/月。一方、後者では25型以上のLCDテレビを生産する。月産能力は30型ワイド換算で10万枚となっている。


 

三洋電機 メガネレス3Dの50型PDPを開発

 三洋電機は、50型PDPを採用したメガネなし3Dディスプレイを開発した。多視点映像表示の最適化により、広範囲にわたって3D映像を観察することができる。教育、電子看板、イベント向けはもちろんのこと、将来の家庭用3Dテレビといった用途を見込んでいる。

 3Dディスプレイで一般に用いられるパララックスバリア方式では、開口部は縦ストライプ形状であるため、これを多視点方式に採用すると、水平方向の解像度は視点数を増やすだけ劣化する。そこで、同社は3D表示による解像度の劣化を縦方向と横方向に振り分けて階段状に開口部を持つ斜めバリア方式を開発。この結果、1280×768画素解像度を斜めバリア方式によって4視点の画像を表示することにより、1視点の映像として960×256画素(計25万画素)の3D映像を観察できるようにした。


2002年9月10


 

モリテックス 無反射加工技術の詳細を明らかに

 モリテックスが発表した無反射加工技術「Moth Eye」のディテールが明らかになった。石英基板に3次元形状の円錐を一定周期でパターニング。これにSiO2膜をプラズマCVD成膜しアニールした後、ウェットエッチングによって形状を最適化して反射率0.1%以下を実現した。

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三菱電機 半導体/LCD洗浄用オゾナイザを発売

 三菱電機は、半導体やLCDの洗浄・酸化膜形成用クリーンオゾナイザ「MELZON(メルゾン)OP/OG」を発売した。価格は800〜1800万円で、03年度は400台の販売を見込んでいる。

 MELZON OP/OGは、独自の極短ギャップ放電技術により定格で210g/m3(N)、最大で340g/m3(N)の高濃度オゾンガスが発生可能。このため、オゾンガスを高濃度化することで半導体/LCDの洗浄・酸化膜形成プロセスのスループットを向上させることができる。また、容量を750g/hに大容量化した一方、ユニット化によってフットプリントを0.49m2と従来比48%に削減した。


2002年9月9


 

LG.Philips LCD 中華映管と大同を特許侵害で提訴

 LG.Philips LCDは、中華映管(Chunghwa Picture Tubes:CPT)、その親会社である大同電機(Tatung)、Tatung米国法人に対し特許権侵害で米国カリフォルニア連邦裁判所に提訴した。TFT-LCD工程技術・サイドマウンティング技術の特許を侵害されたと主張しており、これに合わせTatungにCPT製パネル搭載TFT-LCDモニタの米国販売を中止することを求めている。

 台湾ではなく米国で提訴した理由については、 CPTの最大市場が米国であることから訴訟効果が大きいためとみられる。CPTはシャープからも特許侵害でTFT-LCDの販売中止訴訟を起こされており、今回の訴訟はこれに続くもの。

 CPT、Tatungとも今回の訴訟に関し公式発表を控えているが、CPTは先頃AU Optronics、Hannstar Display、Chi-Mei Optoelectronics、Quanta Displayと共同で工業技術研究院(ITRI)が保有する200項目の関連特許を買収する計画を発表。日韓のTFT-LCDメーカーに対抗する構えをみせている。


 

トッキ 年内に高分子有機EL用装置の詳細を決定

 低分子有機ELD蒸着・封止装置のトップメーカー、トッキは高分子有機ELD装置にも進出する。年内にインクジェットプリンティングユニットを含めた成膜・封止一貫処理装置を開発する方針。

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2002年9月6


 

スペクトラテック 今秋に医療用超多階調モノクロTFT-LCDのニューモデルを投入

 医療用モノクロTFT-LCDのベンチャーメーカー、スペクトラテックは今秋にも20.1型SXGAに次ぐ第2弾モデルを投入することを明らかにした。UXGA以上の超高精細モデルをリリースする計画で、米国の医療用モニタメーカー「Dta-Ray」へ供給する予定。

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NS デジタルディスプレイ開発企業のDigitalQuakeを買収

 National Semiconductor(NS)は、デジタル・ディスプレイ製品の開発企業「DigitalQuake(米国)」を買収した。
 これにより、NSはディスプレイの解像度やサイズを変更するスケーリング技術、RGBトリプルA/Dコンバータ、最新の暗号化/暗号解読技術を含む先進的デジタル・ビデオ・インタフェース技術を取得。この結果、FPDモニタ向けトータルシステムソリューションが提供できるとしている。なお、DigitalQuakeの従業員はNSのディスプレイ・グループの一員として従事する。


2002年9月5


 

SAES Getters 低分子有機ELD用アルカリ成膜材のマスプロモデルを開発

 Saes Getters(イタリア)は、低分子有機ELディスプレイ用アルカリメタルディスペンサのマスプロダクションモデルを開発した。
 アルカリディスペンサはZr-AlゲッターにLiやCsといったアルカリを添加した成膜材料で、低分子有機ELDではカソードから発光層へ注入される電子の注入効率を高める働きがある。アルカリバッファ単層としてだけでなく、電子輸送材料と共蒸着するアルカリドーピング層としても使用できる。

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2002年9月4


 

Skionのマイナスイオンスパッタ法が有機ELDのITO成膜向けとして急浮上
ウルトラフラット化&低仕事関数化が実現

 米Skionの開発したマイナスイオンスパッタリング技術が有機ELディスプレイのITOアノード成膜向けとして急浮上してきた。ソリッドCsを用いてスパッタITO膜を平滑化する仕組みで、Csカートリッジキットを取り付ければ既存のスパッタリング装置でも適用できるという。

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2002年9月3


 

日本板硝子 PDP用高歪点ガラスを投入

 日本板硝子はPDP用高歪点ガラス「バンテアン」を開発、本格的な受注活動を開始した。歪点などの熱特性は競合製品とほぼ同等ながら、比重が2.64と軽くしたため、パネルを軽量化できる。
 また、Na含有量を競合製品の1/2程度に抑えたため、マイグレーションの発生可能性を低減するなどパネルの信頼性を高めることもできるという。

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Merck 韓国に液晶材料テクニカルセンターを開設

 Merck(ドイツ)は、韓国の子会社「Merck Advanced Technologies」がPoseung Industrial Parkに液晶材料のテクニカルセンターを開設したと発表した。投資額は1000万ユーロ(約11億2500万円)。
 TFT-LCD用液晶材料LCの開発・製造に加え、関連サービスも行う。当初の生産能力は年間32tとなっている。


2002年9月2


 

低分子有機ELD蒸着工程に変革の予感が
ラインソース蒸着やサイドデポが膜厚均一性や利用率で台頭

 低分子有機ELディスプレイの次世代蒸着プロセスを巡る攻防が激しくなってきた。コンベンショナルなポイントソース&アップデポ方式に代わって、ラインソースデポやサイドデポが浮上してきたもので、蒸着装置の勢力地図も従来の“二強時代”から一転して混戦模様を予感させる雲行きになってきた。E Express 9月1日号では、次世代蒸着プロセスを巡るムーブメントをクローズアップしている。

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産総研 高品位シリコン酸化膜の低温作製に成功
TFTや不揮発性メモリーのゲート酸化膜に有効

 産業技術総合研究所は、高純度オゾン発生装置で発生させた超高濃度オゾンガスを用いて高品位のシリコン酸化膜を400℃という低温で作製することに成功した。90%超という超高濃度オゾンガスの分解を局所加熱(コールドウォール)型酸化炉で抑制しながらワークに導入する仕組み。TFT-LCDや不揮発性メモリーのゲート酸化膜として有効だという。


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