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2003年2月28

 

カーボン・ナノテクインスティチュート ACCVD法による高品位SWCNTを開発

 三井物産の100%子会社、カーボン・ナノテク・リサーチ・インステイチュート(CNRI)と東京大学・丸山茂夫助教授は、高品質な単層カーボンナノチューブ(SWCNT)を共同開発した。丸山茂夫助教授の開発したACCVD法(Alcohol Catalytic Chemical Vapor Deposition)により非晶質カーボンや欠陥がほとんどないCNTで、近くサンプル製造を開始する。

 ACCVD法は触媒を利用した化学蒸着法(触媒CVD法)の一種で、アルコールを原料に固体触媒上にSWCNTを生成する。従来の触媒CVD法ではアセチレンなどを用いるが、SWCNT以外に構造の乱れた非晶質カーボンやマルチCNTなども生成されてしまうという問題があった。

 これに対し、ACCVD法はアルコールを原料にするため、アルコール分子に含まれる酸素原子が反応中に非晶質カーボンや欠陥が生成されることを抑制すると考えられ、選択的に高品質なSWCNTが製造できる。また、反応は800℃以下、大気圧または減圧下で行うため、tオーダーへのスケールアップも容易だという。


 

エバテック FPDエンジニアリング事業で急成長
台湾・中国メーカーからフォトラインなどを次々と受注

 ウェット処理装置・研磨装置メーカーからエンジニアリング会社へ変貌を遂げたエバテックはLCD、カラーフィルタ、有機ELディスプレイで次々とフォトリソラインなどを受注したことを明らかにした。フォトラインのコンセプトは省エネルギー化で、材料利用率の高い省エネコーターや多段式ホットプレートを組み込んだラインで差別化を図るという。

 詳細はE Express 2月15日号


2003年2月27

 

Kodak Samsung NECに低分子有機ELD技術を供与

 米Eastman Kodakは、Samsung NEC Mobile Display(SNMD)に低分子有機ELディスプレイ技術をライセンス供与したと発表した。ライセンス供与にはSNMDの親会社であるSamsung SDIとNECも含まれる。


 

双葉電子工業 FEDのスペーサ配置技術を開発

 双葉電子工業は、独自のFEDスペーサ配置技術を開発した。前面基板上のBM(ブラックマトリクス)に選択配置することが可能で、すでに量産技術も確立したという。

 詳細はE Express 2月15日号


 

アルバック、真空冶金 一体成形のAg合金ターゲットを販売

 アルバックと真空冶金は、反射膜用Ag合金ターゲットを開発した。耐蝕性や密着性に優れており、枚葉式スパッタ装置向けの大型一体成形ターゲットが供給できるという。

 開発したのは、Agをベースに2種類の合金成分(X、Y)を添加した3元系Ag合金ターゲット。Xは耐蝕性向上のため、Yはガラス基板への密着性向上のため添加した。この結果、高反射特性を維持したまま、耐蝕性、密着性に優れたAg合金薄膜が作製できる。また、パターニングは従来のAl用エッチング液を流用することが可能。 将来的には、合金組成を変えることで有機ELディスプレイやLCD向け配線膜としても使用可能だという。

 最大1×1mの大型ターゲットが供給可能で、初年度は1億円、5年後に5億円の売り上げを見込んでいる。


2003年2月26

 

Vitex Samsung SDIと有機ELD薄膜封止技術で提携

 Battel Memorial Institute(米国)の子会社、Vitex Systems(米国)はSamsung SDIと有機ELディスプレイ薄膜封止技術で提携すると発表した。Samsung SDIがVitexの開発した薄膜封止技術「Barix Coating」の開発プログラムを支援する。

 Samsung SDIは子会社の「Samsung NEC Mobile Display」が生産する有機ELDにBarix Coatingを活用し、薄型軽量の有機ELDを製品化する。コンベンショナルなキャップ封止方式に比べ厚さ・重さとも1/2以下になるだけでなく、封止コストも大幅に低減できるという。


2003年2月25

 

東プロ 有機ELD用キャップガラス市場へ侵攻
サンブラ後にエッチングでマイクロクラックを除去

 東京プロセスサービスは、有機ELディスプレイ用キャップガラス市場へ参入する。サンドブラスト加工で乾燥材導入スペースを設けた後、ケミカルエッチングによってマイクロクラックを除去したキャップガラスで、コンベンショナルなサンブラ加工品に比べ強度を大幅に向上させた。

 詳細はE Express 2月15日号


2003年2月24

 

トッキ、松下電工、山形大学 面光源有機EL用高効率蒸着方式を開発

 トッキ、山形大学・城戸淳二教授、松下電工は面光源有機EL用として新しい蒸着方式「ホットウォール法」を開発した。

 ホットウォール法は、蒸着装置のチャンバ側壁をホットウォール化。蒸発源から蒸発した有機発光材料がホットウォールへ衝突しても再蒸発し、ワークへ入射する仕組み。このため、ワークへの材料付着率は70〜80%に向上。また、蒸着速度も10倍以上になる。すなわち、従来のポイントソースの特徴をそのまま継承しながらラインソース化したもので、膜厚分布の補正も容易で良好な膜厚分布が得られる。また、対応基板サイズの大型化も容易だという。

 この結果、低ランニングコストでハイスループットが可能となり、天井や壁貼りの薄型照明装置やLCDバックライトといった面発光デバイスへの用途が期待できる。今後、トッキでは量産装置を開発する方針だ。


2003年2月21

 

PDPの効率&ライフ改善にはゲッターが有効
不純物ガスを極力減らすことが効率化への近道

 PDPの発光効率・ライフを改善するにはセル内の不純物ガスを極力減らすのが有効という説に説得力が高まってきた。E Express 2月15日号ではそのソリューションのひとつとしてゲッターの活用方法について問題提起している。

 詳細はE Express 2月15日号


2003年2月20

 

長岡科学技術大学・斎藤研究室 SUSメッシュに大気開放型CVDで絶縁膜を形成しPDPのリブに
小型パネルの発光に成功、今年度中に50型対応CVD装置を試作

 長岡科学技術大学・斎藤研究室は、PDPのバリアリブとしてSUSメッシュに大気開放型CVD法で絶縁膜をコーティングするプロセスを開発、200×200mmパネルを試作し発光させることに成功した。今年度中にプロセスのカギを握る大気圧CVD装置を50型対応にスケールアップして50型パネルを試作する予定だ。

 詳細はE Express 2月15日号


 

ソニー 超高精細の反射型LCOSを開発

 ソニーは、画素ピッチ9μmという高精細LCOSを開発した。
 0.35型でフルHDTVに対応可能で、ドライ配向化やスペーサレス化、そしてウェハーベースでの貼り合わせなど最新プロセス技術を盛り込んだ。フルHDTVのプロジェクションに最適で、03年度中の製品化を目指している。


2003年2月19

 

ワイエイシイ 台湾子会社とCUSEMを合併

 ワイエイシイは、台湾の子会社「台科半導体精機股分有限公司(PST:Precision Semiconductor Taiwan)と台湾の中華連合半導体設備製造股分有限公司(CUSEM:Chinese United Semiconductor Equipment Manufacturing)を合併し、CUSEMと資本提携をともなう包括的業務提携契約を締結する。

 CUSEMは、台湾の和桐化学グループの中心企業であるHelix Technologyが有機ELD・半導体関連装置の製造・販売のために設立した戦略子会社。04年度の台湾株式市場公開を目指し、事業内容を急速に拡大している。

 今回の提携は、営業面では和桐化学グループの幅広い営業網を活用することによりワイエイシイ製品の販売拡大やマーケティング力の拡充が期待できる。一方、技術面では大型化によって開発投資額が増大している次世代LCD製造装置(プラズマエッチング装置)の共同開発などが実現すること、また拡大が予想される中国市場進出に関し合弁会社設立により進出を加速することができるといったメリットがある。CUSEMは台南の科学工業園区に大規模な生産設備を所有しており、ファイブレス化を推進しているワイエイシイと有効な協力関係が構築できる。

 CUSEMと合併するPSTは、ワイエイシイ製品の保守サービスやメンテナンス部品の販売などを手がけるため1997年に設立された子会社で、ワイエイシイは株式の69.3%を保有している。合併は両社の株式持合による資本提携および現地組織による技術、生産、営業の協力体制の構築・強化を実行するため。  具体的には、ワイエイシイはCUSEMとPSTの株式交換方式による合併によりCUSEMの株式を810万株(13.8%)取得する。一方、CUSEMは4月末をメドにワイエイシイ株式の10%(85万8000株)を株式市場から取得する。

 4月1日付で合弁会社CUSEMが発足する予定で、合併比率はPST株1株に対しCUSEM社株2.6株。CUSEMは合併により117万株を新規発行する。そして、中国大陸進出のための合弁会社を共同出資で設立し、両社製品の販売拡大を図る。


2003年2月18

 

日立ディスプレイズ 国内子会社を統合・再編

 日立ディスプレイズは、国内子会社である日立デバイスエンジニアリング(日立デバイス)、日立エレクトロニックデバイシズ(日立ED)、千葉エレクトロニクスの3社を7月1日付で、日立ディスプレイテクノロジーズと日立ディスプレイデバイシズの2社に統合・再編する。

 日立ディスプレイテクノロジーズは、千葉エレクトロニクスと日立EDのFPD後工程製造部門を統合し、日立ディスプレイズからFPD製造の一部業務移管を受ける。これによりFPD後工程の国内主力製造専門会社として日立ディスプレイズと一体化した生産活動を行う。

 日立ディスプレイデバイシズは、日立EDの部品事業部門と日立デバイスの製造設備・ソフトウエア・半導体の設計事業部門を統合し、部品事業および製造設備・システムの設計外販の専門会社として事業運営を行う。

 さらに、日立ディスプレイズは日立デバイスのFPD設計部門などを統合し、FPD設計部門を日立ディスプレイズに集約することでFPD設計開発力を強化する。


2003年2月17

 

双葉電子工業 今春にフルカラーFED量産の是非を決断
Spindtエミッタをはじめ要素技術はReady Go状態

 双葉電子工業は、今春にもカラーFEDを量産するかどうかの結論を出す方針。すでに8型クラスまではSpindtエミッタをはじめ要素技術の開発を完了しており、コストダウン見通しがつけば量産に踏み切る。

 詳細はE Express 2月15日号


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